568 PUMA ELCHE

Made in France

このスパイクはこちらのWMメノッティを購入した際に、同じ出品者が販売しており、マルチスタッドソールがとてもよい状態だったので、つい衝動買いしてしまいました。

このタイプのソールのモデルは、80年代に各メーカーが製造しており、

これらのスパイクが日本でも販売されていました。
まだこのころはアディダス、プーマは西ドイツ製が多く、国産アシックスに比較して同レベルのスペックでもかなり高額です。
ただ、アシックスはカンガルー革のマルチスタッドモデル「インジェクターTX-II」もあり、こちらは舶来製より高額で2万円でした。

シャペTX-IIはこちらで紹介しています。

国内販売はなかったようですが、アディダスは西ドイツの名選手(KHフェルスター選手、KHルムメニゲ選手、ブライトナー選手)のシグネチャーモデルにマルチスタッドモデルがありました。

以下3足はいずれもネットからの画像です。

フェルスター選手モデル

ルムメニゲ選手モデル

ブライトナー選手モデル
確かこのモデルはソ連製もあったと思います。
ついでに調べて出てきたソ連製アディダスマルチスタッドモデルがありました(こちらもネットから)

ルムメニゲ選手モデルに似ていますが「CORNER」というモデルだそうです。このシュータンマークはこちらで紹介した「GOAL」というモデルと同じく「DESIGNED IN WEST GERMANY」の表記があります。
今まで「GOAL」の製造国がわからなかったのですが、ソ連製の可能性があるようです。

80年代当時に、世界にはこんなにたくさんの種類のアディダスのマルチスタッドモデルがあるとはまったく知る由もなく、日本でも販売していた「TANGO」は当時の憧れで入手しました。
ちなみにTANGOにはこんなバージョンも存在していたようです。

西ドイツ製アディダスのマルチスタッドソールはどちらかと言えば中堅クラスのモデルに使われていた印象があります。
一方、フランス製アディダスは独自のマルチスタッドソールがあり、こちらはトップモデル(イベリカなど)にも採用されていました。

そのためか、西ドイツ代表クラスが国際試合でマルチスタッドモデルを使っていたことは見たことがありませんが、
当時のアルジェリア代表選手や、

プラティニ選手もマルチスタッドモデルを愛用していました。この時のスパイクは色は違いますが、ペニャロールの固定式版のミラノでしょうか?
西ドイツ製のソールはポイントが多すぎたのかもしれません。

さて、プーマのマルチスタッドモデルの先駆けは、最初の広告にもあった、

こちらのモデル。つま先の革がこれほど広がっているモデル(例1例2)は当時他にはなく、ある意味革新的です。

その後、こちらのモデルに引き継がれ、日本でも販売していました。

黄色ラインのバージョンもネットで見かけることがあります。

他でマルチスタッドで見覚えがあるのは、

当時、大々的に販売促進していたディエゴ様シリーズの一つです。
ディエゴ様も来日して親善試合で使いました。

富越さんの画像ですが、当時のスパイク好きには大変興味深い1枚です。香港でもディエゴ様は同じモデルを使っていました。
審判のスパイクがベルトマイスター、いい時代だなあ。

ただ、プーマもこの時以外でこのソールのモデルを使った一流選手はいなかったような気がします。
プーマのマルチスタッドももう少しスタッド数が少ないタイプがあり、

マリオケンペス(モデルNo.302)など、どちらかと言えば廉価版に採用されていました。

ただ、実際にW杯などで使用された例として、

82年W杯のオーストリア代表選手の何人かはスタッド少なめのマルチスタッドのスパイクを使っていました。

この画像はこちらのモデルの紹介で載せていたものですが、

こちらのソールが今後劣化しそうだったので、今回のモデルを衝動買いしたしだいです。

なんだかマルチスタッド解説みたいになってしまいましたが、あらためて今回のモデルについて話を戻すと、アッパーはフランス製プーマではよくあるタイプです。
例1

例2

フランス製は西ドイツ製に比べてアディダスもプーマも内張りやシュータン裏の劣化が少なくて丈夫です。
しかし、フランス製プーマはモデル番号の規則が本当にわからない。

モデル名はスペインの地名のようですが、モデル番号が「3275」…。

ダルグリッシュモデルは

4040?最初の9や00は意味あるのかな?

西ドイツ製だと、
フォックツモデルが343
アムステルダムが309
マリオケンペス302(ユーゴ製かも)
ディエゴマラドーナが358

84年ぐらいから最初に1がつくようになりましたが、3は固定式で、4が取替え式です。
フランス製もそれは同じようですが、なぜ4桁なのか?
カタログもなく、未だにまったくよくわかりません。

ところで、同じ出品者から販売されていた気になるモデルが、


ソールは昔のマラドーナスーパー、後のパラメヒコデュエタイプの色違いで、モデル番号はRIOと同じ固定式最高峰の396!

シュータンの表示は、

MADE IN WEST GERMANYではないんですね…。
西ドイツ製ではなさそうなので、結局スルーしました。

世界には不思議なプーマのモデルがまだまだあるようです。

(2026年3月8日)