Size UK6 Made in Japan
いやー、とうとうありましたねえ…、というぐらい個人的には珍しいモデルだと思っています。
このモデルは発売当時でも見たことある画像は1種類だけでした。
他のモデルとごっちゃで申し訳ありませんが、左上のサッカー用品店の広告でしか見たことがなく、しかも、パラメヒコが発売される少し前(1985年ぐらい?)のとても短期間だったと思います。
ですから、このモデルのような金色バージョンがあったことは初めて知りました。
広告では黒・銀とありますが、黒・白にしか見えません。
一見、バレンシア(取替え式はドルトムント)にも見えますが、シュータンは動物のロゴがなく、「PUMA」の文字しかないのと、つまさきの革が横に長く伸びているのが特徴です(これに少し似ています。クライフ選手の改造を参考にしたのかも)。
また、かかと部分に
WM-MEXICOと表示があります。
広告の図ではよくわからなかったのですが、ソールもこれまでパラメヒコと同様と思っていましたが、むしろこちらのモデルに近い感じでした。
確かに発売していた時期は近かったと思います。
日本リーグ使用モデルとありますが、1986年ぐらいに使用していた選手が何人かおられたと思います。
1987年元旦天皇杯決勝のエジソン選手(読売)。鋼管の及川選手のプーマスパイク(パラメヒコのようです)のシュータンとは明らかに違います。
こんな方もお使いでした。
漫画家・望月三起也さんが発起人の芸能・文化人サッカーチーム「ザ・ミイラ」の木梨さんのスパイクはMW-MEXICOのようです。さんまさんのスパイクはメキシコティームでした(87年3月の香港スターチームとの試合)。
このモデルを含め、プーマのT字シュータンについては昔から不思議に思っていることが多く、こちらのコラムでも書いたことがあります。
特に80年代前半に、日本のトップレベルの選手が時々履いていた珍しいタイプのモデルについては、未だに多くの疑問があります。
例えば、
戸塚選手はベルトマイスターですが、ラモス選手のスパイクはT字シュータンでつま先の革もMW-MEXICOっぽく見えます。
ロス五輪予選時の日本代表は主に今は幻のリオを履いていましたが(リオも出てこないかな…)、何人かの選手がT字シュータンモデルでした。
右はT字シュータンモデルを履いてインストラクターをつとめる杉山さん。杉山さんやラモスさんのモデルはやはり、バレンシアにも見えますが、かかとやつま先の作りが違っています。
これらのモデルはプーマの西ドイツ製のモデルが合わない選手のために、日本製でデザイン的に西ドイツ製に似せて作ったモデルだったのかもしれません。
もちろん市販はされなかったようですが、短期間だけそれに近いモデルとして販売されたのが、このWM-MEXICOだったと勝手に想像しています。
その後、パラメヒコが発売されてからは見なくなりました。
さて、このモデルもメルカリに出品されていましたが、よほどのスパイクバカ以外は興味を示さないような状態です。
アッパーはまだマシですが、ソールは劣化でスタッドごとなくなっている部分もあります。
今ではパラメヒコのソールを取り付けることもできないので、とりあえずシューグーをべたべたに塗って崩壊を防ぐしかありません。
ただ、今後交換用のソールについてはなんとかしたいのですが、調べた限り日本でサッカースパイクのソールだけを入手するのは困難なようです。
ふと思い出したこちらのT字シュータンのスパイク
シーザーメノッティはもともと10本スタッドのソールでしたが、12本スタッドのソールに交換されていました。わりと違和感なくプーマのモデルに合うソールなんですが、アルゼンチン製だということを思い出しました。
そして調べてみると
一応、同じものがまだ手に入りました(下)。
アルゼンチンのお知り合いに頼んで注文と日本への配送をお願いしたのですが、2種類のサイズの白一色モデルを頼んだら、一つは上の方が送られてきたそうです。
まあ、急いで使うわけではないので、そのまま送ってもらいました。
上のメーカーはよくわかりませんが、下の「febo」というメーカーはアルゼンチンではそれなりの靴メーカーのようです。
「febo」、「socker」で検索するとこのソールが出てくると思います。
いざとなったらこれらに交換したいと思います。
(2022年9月14日)
すごくお世話になっています。また補充しなければ…。