427 PUMA LIGA STAR (2)

Size UK9 Made in West Germany

わりと程度にはこだわらない方ですが、このスパイクの状態は今まで集めた中で最低ランクだと思います。

アメリカの人がebayに出品していましたが、こんなものを買うヤツが日本にいるのかと思われたかもしれません。

到着した時は革というより土の香りがしました。

税関でとがめられなくてよかった。

実は日本への輸送費の設定の仕方がわからんとのことで、以前お世話になったシカゴで勤務されているYさん宅へ一度送ってもらい、その後、Yさんに日本へ転送してもらいました。

こんな変なものを扱わせてしまい大変申し訳ありませんでした。

さて、このモデルは以前こちらで紹介しています。

ただ、未使用品でしたがソールが別物に交換されており、発売当時はいまひとつ好きになれなかったあのハデなソールは見たことがありませんでした。

このスパイクは程度は最悪ですが、何とか当時のオリジナルソールが崩壊せずに付いています。

一応、それなりに洗浄し、ヒビだらけのソールはシューグーで補修しました。

当時では画期的だった17本スタッドの固定式ソールでしたが、そんなには流行らなかったと思います。

カタログ画像はこちらです。

以前も書いたと思いますが、グレードとしては一流選手用だったと思いますが、このスパイクを履いた名選手は思い浮かびません。

最近になって、こちらの名選手の訃報の画像を目にしました。

ポルトガルのフェルナンド・ゴメス選手(画像は84年EUROの時だと思います)。

まだ66歳…。ご冥福をお祈り申し上げます。

今まで知らなかったのですが、この画像のスパイクはたぶんこのモデルだと思いますが、他のアングルが見つからずはっきりしたことはわかりませんでした。

ただ、時期的にはちょうどこのモデルがデビューしたころですので、可能性は高いと思います。

同時期に発売された取替え式のステップスターを履いていたチームメートもいました。

対スペイン戦のAntonio Sousa選手

そういえば、スペインにもステップスターを履いている選手がいたと思います。

84年のEURO大会のポルトガルはベスト4の好成績で、個人的にポルトガルがサッカー強豪国であることを初めて認識した時だったと思います。

選手のスパイクも興味深く、

ユニフォームはアディダスでしたが、スパイクはアディダス派とプーマ派の選手が混在していました。

ゴメス選手はプーマ派でしたが、アディダス派で印象深いのが、

左右で違うソールのスパイクを履いていたジョルダン選手(後列左から二人目)と左利きのテクニシャン、シャラーナ選手(前列右から二人目)。こちらはイベリカの固定式のようです。

こちらのシャラーナ選手のスパイクはプラティニ選手も履いていたEUROPAのようです。

ゴメス選手とシャラーナ選手が写った画像を探すと、

83年の画像ですが、ゴメス選手はディアドラ(しかもラインが黄色)のようで、GKのベント選手のスパイクはアシックスに見えます。結構ユニークですね。

ただ、シャラーナ選手も今年亡くなられたそうです。寂しい限りです。

さて、ゴメス選手と言えば、87年にFCポルトの主将としてトヨタカップを制しました。

豪雪の国立で、寒さでボールが破裂したのが印象的です。ゴメス選手は半そでです(表彰式は長そででした)。ペニャロールのユニフォームのプーマはまだ右向きでした。

ワールドカップの最中なのに昔ばなしばかりで申し訳ないので、珍しくボールがダメになった試合がカタール大会でもあったようです。この試合の第4審判は山下さんでした。

カナダ対モロッコ戦。私には審判のスパイクすらわからない時代になってしまいました。一見、ボールはダメっぽく見えないですが…。

それにしても今のボールはセンサー入りですごいですね。
そのおかげもあって、日本はスペインに勝てたわけですが、歴史に残るこの瞬間、


なんだかんだで歴史的瞬間はプーマとアディダスなんですね。

個人的には「三苫選手の1ミリ」は日本ではこちらの瞬間並みに語り継がれると思っています。

お三方ともスパイクはプーマでした。アディダスのタンゴアステカは先日すごい額で落札されていました。
ユニフォームもすごい額でしたが、現在、カタールで展示されているみたいですね(たぶん)。

そういえば、今大会のモロッコの活躍はすごいですね。
今回話題にしているポルトガルは、上記のボールが壊れた画像に写っているモロッコの19番ネシリ選手のジャンプ力で世界一の夢が絶たれてしまいました。あのヘディングシュートは90年大会の開幕戦のオマンビーク選手(カメルーン)を思い出しました。
そういえば、今大会も90年大会同様、初戦敗れたアルゼンチンは結局決勝まで行きましたね。

前回、モロッコが決勝トーナメントに躍進したのは「神の手」、「5人抜き」の86年大会でした。

10番のティムミ選手、GKのザキ選手などが印象的でしたが、個人的には多くの選手がコパムン(たぶん時期的にこのタイプ)を履いていたのに注目してしまいます。

確か、決勝T1回戦で西ドイツのマテウス選手に終了直前にFKを決められてしまったと記憶しています。

今大会もゲスト席にマテウス選手もおられるようで、たまに映像でも写されますが、実況の人はほぼスルーだったように思います(私が見ている限り)。
ベッカム選手、2002年大会の優勝メンバー(ロナウド選手、カフー選手、ロベカル選手、ロナウジーニョ選手)などは写されるとちゃんと言及があるので、やはり放送する側も若年化し、齢を重ねたレジェンドの姿はわからないのでしょうね。

ゲスト席にいなくても、スタジアム中が注目したあの方は、年をとってもやはり別格だったんですね。
Copa 2018: Diego Maradona é o Keith Richards do futebol | Esportes | EL PAÍS Brasil

最近はこういう画像もとてもリアルですが、カタール大会の結末はどうなるのか?

きっと天国でも母国を熱烈に応援していることでしょう。

(2022年12月14日)