たぶん80年代後半のナゾのマラドーナシリーズです。
ふつうのソールだったら無視していましたが、今となっては珍しいソールなので入手しました。
MEXICO FINALEと同じで、リムーバブルモールデッドソールと言うそうです。
日本語だとなんて言えばいいんでしょうね?
アディダスのFXシリーズに対抗した簡単に脱着可能スタッドらしいのですが、12本もあったら取り換えるが超面倒だったと思います。
MEXICO FINALEがデビューした86年W杯ではこちらの選手が履いていました。
左からジョジマール選手、バリオス選手、ジュニオール選手。
FXシリーズは88年EUROでも使っている選手はいましたが、86年W杯以降で、プーマのこのシリーズの愛用選手はこの方しか見たことがありません。
シルトン選手は88年EUROでもMEXICO FINALEを履いていたようです。
ご存じのようにシルトン選手とディエゴ様は86年W杯で因縁の関係ですが、プーマ社にはディエゴ様の実使用(とされる)MEXICO FINALEが展示されています。ディエゴ様が現役時代にMEXICO FINALEを履いたのは見たことがなく、プーマ社にあるMEXICO FINALEはシルトン選手のではないかと思っています。
そうだとしたら…、
おもしろいですね。
有名選手が使ったこのソールのモデルはMEXICO FINALEしか知らないですし、今回のモデルについては生産国も不明です(アメリカからやってきました)。
海外のマラドーナシリーズは日本国内モデルに比較してカラフルでしたが、これもその一例かもしれません。ただ、MARADONA FINALEというモデル名は初めて見ました。
このソールは(たぶん日本製の)プエブラにも採用されていました。
(以前ヤフオクに出品されていた画像)
プエブラもMEXICO FINALEも配色はよく似ており、このソールは黄色スタッドしかないと思っていたので、今回のこのモデルはある意味新たな発見ではあります。
ちなみに、シルトン選手は86年W杯ではこちらの選手が履いているモデルと似たスパイクを使用していました。
Alan Harper 選手(Everton) 1987年。シュータンの中央がMEXICO FINALEと似た黄色で、ソールはDUOフレキシブルソールの6本スタッドです。
このモデルもですが、このころのイングランドリーグの選手のプーマスパイクは珍しいものが多く、大変興味深いです。
Brian McClair選手(Manchester United) 1990年。これは幻のSPAトレロ?
90年なので、(相手選手のような)こちらのシュータンに変わった時代ですが、まだ80年代風のモデルを履いています。
1988 FA Cup Final, Wembley, 14th May, 1988, Wimbledon goalkeeper captain Dave Beasant shakes hands with Liverpool captain Alan Hansen (Photo by Bob Thomas Sports Photography via Getty Images) 審判のスパイクも皆プーマという珍しいパターン。シュータンが選手のモデルとは違う感じです。
Clive Allen of Tottenham Hotspur slides in to tackle Greg Downs of Coventry City during the FA Cup Final at Wembley Stadium, London on the 16th May 1987. (Photo by Professional Sport/Popperfoto via Getty Images/Getty Images) Greg Downs選手のモデルはこちらのマラドーナモデルに似ています。
こんな画像もありました。
Allan Evans, Aston Villa (Photo by Bob Thomas Sports Photography via Getty Images)
これはもろにマラドーナシリーズですね。Allan Evans選手はスコットランド人なので気にしないのかな?
でも、シルトン選手は86年W杯の前年にマラドーナシリーズ履いていたんですよね。
まさか本大会であんなことになるとは…、
スパイクが引き寄せた運命だったのでしょうか?
(2023年9月29日)