
Made in Japan
以前こちらでも紹介した山本海人選手のサイン入り実使用モデルです。

つま先のステッチが独特ですね。
ただ、今回のモデルは、

山本選手が実戦でよく使っていた取替え式タイプです。残念ながら右足のみです。
GKは取替え式タイプを好むと思いますが、練習では固定式を使うこともあるようで、山本選手はスタッドが長い特別なソールを特注されていたようです。
ノーマル(下)に比較すると長さの違いが明確です。
そういえば、浦和レッズOBのGK・田北選手も試合では取替え式でしたが、練習用の固定式をこちらでご紹介したことがあります。
最近であれば、プロ選手が既存モデルを自分の好みのソールに替えてもらうのは、それほど珍しいことではないでしょう。
GKのスパイクのソールで、最近おどろいたモデルがこちらです。

50年近く前の画像になりますが、西ドイツのレジェンドGKのゼップ・マイヤー選手の練習時の画像ですが、「WM-FINAL」という固定式モデルです。
この時代でモデル名がハッキリ見える貴重な画像です。
(素足で履いておられるのも珍しいかも…)
当時のGKグローブの画像としても貴重ですが、残念ながらスパイクのつま先部分が隠れています。
マイヤー選手は74年W杯の優勝メンバーで、当時の実使用スパイクの展示画像もございます。

「WORLD CHAMPION」

実戦ではやはり取替え式でした。
WM-FINALはおそらくWORLD CHAMPIONの固定式だと思われますが、市販されていたのかは不明です。
もしかしたら、マイヤー選手他、当時の代表選手用の特注品かもしれません。
しかし、当時のカタログらしき画像を調べてみると、

おー、ちゃんと市販されていました。ただ、こちらはアッパーが「WM-TOP STAR」と同じタイプです。カンガルー革製でした。
さらに調べてみると、

74年W杯時の西ドイツ代表のトレーニング風景ですが、マイヤー選手(右奥)以外も皆さん固定式モデルです。
ただよく見ると、

こちらのモデルは、「WEMBLEY SL」ぽいラベルです。

マイヤー選手は、

上の画像と同じ、斜めの表示ですので、やはりマイヤー選手用の特注品だったかもしれません。
WORLD CHAMPIONもしくはWM-TOP STARの固定式といえばそれまでですが、WM-FINALは個人的にはかなり大きな発見で、アディダスのカンガルー革の固定式モデルは1982年のコパムンディアルが最初だったと思っていました。
70年代、欧州のサッカー強豪国の選手は、実戦では固定式をあまり使用されませんでした。
そのためかわかりませんが、アディダスもプーマもサッカースパイクのアッパー材として最高とされるカンガルー革を、取替え式では70年代前半から採用し始めましたが、固定式では70年代半ばからの市販モデルでは最高クラスだった、ワールドカップウィナー(アディダス)、ベルトマイスター(プーマ)のアッパーは牛(カーフ)革で、カンガルー革ではありませんでした。
70年メキシコW杯では西ドイツ代表選手も固定式を使っていましたが、

地元74年西ドイツ大会はこんな状態の時もあったようで、
WM-FINALの実戦デビューは見送られてしまったのかもしれません。
というわけで、「70年代半ばでも西ドイツ国内にはカンガルー革の固定式モデルが存在した」という新たな発見の内容でした。
パラメヒコとは全然関係のない内容で申し訳ありません。
(2024年12月27日)
そういえば、74年W杯で西ドイツ代表選手はWM-TOP STARの一部分を着色して使用していました。

アディダスのオフィスらしきところでビンテージスパイクを持つ皇帝。もうすぐ命日ですね…。
今ではビンテージモデルですが、撮影当時は左は最新式だったかもしれません。
以前、触れましたが、皇帝の他、何人かの選手はWM-TOP STARの足入れ部分を黒く塗っていました。
ついでですが、大会前のカラー画像もありました。

なんとなく怪訝そうな表情の皇帝がユニークです。
名選手が真新しいスパイクを箱から取り出している画像はいいですね。