Size 23.5cm Made in Japan
前回は70年代後半~80年代前半のアシックス(オニツカ)でもっとも高価だったモデルを紹介しましたが、今回は真逆で、一番安価だったモデルです。
ようやく見つかったボンバー55。
それも一挙に5足がヤフオクに出品されていました。
他にもボンバーシリーズが出品されていましたが、まったく目もくれず、このモデルのみ入手しました。
ただ、状態はこの通りでした。
すべてつま先のクラリーノ(人工皮革)部分が劣化していました。
ただ、天然ゴム製の固定式ソールはとても良い状態です。当時のポリウレタン製とはえらい違いです。
どれも競合もなく、安価で入手できました。
箱などはなく、出品者の説明にもモデル名はなかったので、本当に「55」なのかと思いましたが、一足だけ最初の画像にある、モデル名入りの札が入っていました。
「55」は往年の名選手がスパイクを語るときによく登場する「名品」ですが、個人的には当時も今までも実物を見たことがありませんでした。
一時期、ボンバーが割と簡単に入手でき、「45」、「66」、「77」などはこちらのブログやコラムなどでも紹介させていただきました。
この時も肝心の「55」だけは手に入らず、自分としてもいつかは見たいモデルの一つでした。
「55」は多くの往年のサッカープレーヤーに愛された割には当時の広告などが見当たらず、サッカー用品店に価格だけが表示されているぐらいでした(80年ごろで3700円)。
一応、アシックスの冊子には歴史的シューズとして載っているようです。
ずっと疑問だったのが「66」との違いなんですが、ほぼ同じモデルが「オニツカ」から「アシックス」になった時に番号だけ変わったと思っていました。
実際に比較してみると、特に大きな変化はなかったようですが、「55」はかかとのプルストラップがあるのに対し、「66」ではなくなっています。
また、つま先がクラリーノで、それ以外は布製のアッパーは共通ですが、つま先のステッチの角度がそれぞれ少し違ったようです。
さて、この哀れな姿の「55」ですが、いつもお世話になっている「匠」にリペアを相談したところ、見事に最初の画像のように修復していただきました。
修復部分は革製のようなので、むしろ豪華仕様になっています。
定価3700円のスパイクの修復にいくらつぎこんでいるんだとも思いましたが、歴史的名品ですから、それぐらいはまったく気になりません。
現在は「66」および運よくマイサイズ(26.5センチ)の「55」も手に入ったので、そちらの修復もお願いしています。
完成したらまたアップしたいと思います。
(2022年6月25日)
こちらも修理していただいた55(26.5センチ)、77です。
77はかかと部分もクラリーノが劣化していましたので、さらに手間がかかると思われましたが、見事に修復していただきました。
アモール様、いつもありがとうございます。
(2022年10月1日)