11. adidas World Cup 82 (1)

Size UK5 Made in West Germany

英雄たちが愛した歴史的スパイクVOL.4 ~3マテリアルソールのアディダス・ワールドカップシリーズ編~

人生最初で最後の著書が出版される直前、できあがった製本の山を見て感動していた頃に広島のKAMOで木村和司さんのトークショーがあることを知りました。

普段、人の集まる場所にはあまり行かないのですが、何かの縁を感じ、

「これは行かにゃいけんじゃろ。」

と反射的に思いました。

参加条件として事前にお店で5000円以上の買い物をして、応募することとありましたので、迷わずコパムンを買いました。

店員さんに、

「このスパイクに木村さんのサインをいただけませんか?」

とお願いしたところ、快く了承していただきました(これです)。

現役の頃から和司さんのファンで、1984年のキリンカップの場内整理のバイトをしていた時にほんの数メートルまで接近したことがありました。

バイトは支給された「キリンメッツ」のロゴが入ったTシャツを着ていたので、それに有名選手にサインを書いてもらい、その数を競っていました。

私も意を決して、和司さんにサインをもらおうと思いましたが、人を寄せつけないオーラというか、威圧感がすごすぎて無理でした。

代わりにと言っては失礼ですが、原選手と柱谷(兄)選手にサインをもらいました。

トークショー本番では、和司さんを知らない世代のチビッ子や高校生などからの、あまりリスペクトを感じない質問や態度にハラハラしました。

W杯に出場しない日本を知らない世代には無理もないことかもしれません。

店内には和司さんが現役の頃のスパイクが展示されており、これを見たことで終わりなきビンテージアディダス収集癖が始まってしまいました。

和司さんの足のサイズは確か24.5センチで、この「World Cup82」は多分その時の展示品とほぼ同じだと思います。

このスパイクの入手経緯についてはいずれ書きたいと思います。

トークショー終わりには年甲斐もなく、和司さんと一緒に写真を撮っていただきました。

サインも色紙、コパムン、そして出来上がったばかりの著書にも書いてもらいました。

今では和司さんも私も白髪のおやじになってしまいましたが、30年越しの夢がかなって有意義な一日でした。

(2019年3月14日)