296 asics unknown model

Size 25cm Made in Japan

ヤフオクで100円で購入した懐かしいアシックススパイクです。

いくら昔のスパイク好きとはいえ、ここまでボロいといくら安くても敬遠しがちです。

しかし、これはかなりの珍品ではないかと思い手に入れました。

と言いますのも、

85年に行われたメキシコW杯予選は最終予選の韓国戦が伝説として有名だと思います。

あの試合はプーマがサプライヤーで、パラメヒコがデビューした歴史的一戦でした。

その前の1次予選の頃はアシックスがフル代表のサプライヤーでした。

雨でぬかるんだ国立での北朝鮮戦などが思い出されます。

その頃、日本代表選手は固定式のインジェクター870を履いていたと思います。

カーフ革で、シュータンの真ん中部分が白いのが特徴です。

しかし、これとアッパーが同じ取替え式版はなく、取替え式の最上位モデルはシャペ860でした。

こちらはカンガルー革で、つま先やシュータンのデザインもインジェクター870とは異なります。

ほとんどの代表選手は国内の試合ではふだん固定式を愛用していたようで、取替式を履いていた方は珍しいのですが、キーパーの森下選手はアッパーが870で、ソールが860の取替え式をゼロックス杯で履いていたようです。

また、一次予選の北朝鮮戦はドロドロのピッチでスパイクの判別ができないのですが、さすがに取替え式を履く選手が多く、何人かは森下選手と同じようなモデルだったようです。

さらに、アウェイのシンガポール戦でマンオブザマッチだった木村選手はインジェクター870をお使いでしたが、試合後のスパイクはアッパーは同じですが、赤いポイントの取替え式のようで、途中で履き替えられたようです。
試合前半、CKから直接ゴールを決めた木村選手(右)と柱谷(兄)選手(15番)


試合終了後、岡田選手にねぎらわれる木村選手

というわけで、このスパイクは当時の代表選手が使っていた市販されなかったモデルではないかと推測しています。

(2020年5月10日)