こちらのコラムでご紹介した井原さん(選手)の実使用モデルです。
井原さんと言えば、
Jリーグ30周年のベストイレブンに選ばれました(こちらからの転載です)。本当におめでとうございます。
カズさんとともJリーグ開幕戦メンバーからの選出は感慨深いです。カズさんが現役なのはもう意味がわかりませんが、井原さんも現役時代と体形が変わらない…。お二人ともすごいです。
井原さんのJリーグ開幕時、ドーハのW杯予選のスパイクについては、その時のものと間違えてこちらのモデルを紹介してしまった時に、おわびを兼ねて詳細に書いたのでそちらをご覧ください。
また、そちらにはガンバの今藤選手も同じモデルを使っていたことも紹介しました。
さらに、GKの岡中選手のスパイクも同じモデルだったようです。
たぶん、このモデルだと思うのですが、画像が少なくソールまではっきり写っているのは見つけられませんでした。
また見つかればアップしたいと思います。
(2023年10月追記)
岡中選手の画像ありました。やはりアステカソールでした。
93年ニコスシリーズです。
おそらく、このモデルは1993年ごろまでしか使用されず、94年になるとプレデターシリーズがデビューし、そちらをチョイスする選手もおられたと思います。
意外にも95年シーズンのジュビロイレブン、
名波選手がこのモデルのシュータンに似たスパイクを使っていました。
固定式のLATINA(お知り合いのコレクターさんの画像)というモデルかと思いきや、
こちらは取替え式でもPAOLA CUP(こちらも上記コレクターさんの画像)というモデルのようです。
名波選手の他では、
97年の白井選手(JEF)もPAOLA CUPでした。
白井選手はこのモデル以外でも(同じく97年)、
ソールの違うモデルも使っていました。
このソールってどこかで見たことがあるなあと思っていたら、
拙書の表紙のスパイクのソールと同じタイプでした。懐かしい…。
この画像はgetty imageさんからロイヤリティフリーの画像として購入し、表紙のデザインとして使用したのですが、当時から写っているスパイクについてはまったく興味がなく、ようやく今になってアディダスのソールだったことを知りました。
当然、メーカー名は消され、カラーなども変えられていますが、パターンは同じですね。
本の表紙にメーカー名や有名人の画像などを入れようとすると、肖像権などで掲載許可を得るのは至難の業で、使用料もめちゃくちゃ高額になります。
さて、このソールのスパイクはまたまた意外な選手が履いていました。
日本人初得点王を獲得した95年の福田選手。
個人的にプーマのイメージが強いのですが、95年シーズンはこちらのアディダスモデルを履いていたのは存じておりました。96年もアディダスでしたが、97年はミズノにされ、98年から(94年まで使っていた)プーマにされたようです。
しばらくこの取替え式のモデル名が不明だったのですが、こちらの方がお持ちで、解説されていました。
MUNDIAL CUPというモデルだそうです。
未だにすごいコレクションだと感心しますが、それにしてもデサント時代のメイドインジャパンアディダスモデルは多彩ですねえ。
PAOLA CUPやMUNDIAL CUPはユニークなソールだと思いますが、デサントが独自にデザインしたわけではなく、海外モデルでも前から使われていました。
今回ご紹介している井原選手モデルのソールも80年代からあるアステカソールですし、例えば、
こちらの取替え式版であるRIO VISSEE(ネットの画像です)。フランス製adidasで、ソールはPAOLA CUPのデザインと同じです。
MUNDIAL CUPのソールは比較的新しいデザインで、90年代半ばの海外モデルでも使われていたようです。一例が、
(ネットからの画像です)
同じデザインのソールでもまったく興味が湧かないアッパー…。モデル名もわかりません。
さすが、デサントさん、MUNDIAL CUPは秀逸です。
ちなみにこんなうらやましい方が世の中にはおられます。
永山選手(元マリノス)のサイン入りMUNDIAL CUPだそうです。
さて、今回、岡中選手のモデルを調べていて気になったスパイクが、ガンバ時代の永島選手の取替え式、
このデサント時代の青マークで、取替え式モデルはこのシリーズぐらいしか記憶にないですが、3本線は途中で切れていないし、6本スタッドのようで、西ドイツ時代のWORLD CUPのようです。
結局、永島選手モデルの詳細はわかりませんでしたが、そういえば、こちらのモデルも日本人用WORLD CUPとして使用されていたようです。
ドーハのW杯予選で松永選手が履いていたEURO PRO(画像のEURO PROはただの中古です)。
側面のモデル名を見ないとWORLD CUPと区別がつかないと思っていたのですが、
ワールドカップはシュータンを折り返すと「adidas」がこの方向ですが、
EURO PROは、
逆向きでした。
だからと言って、当時の画像で見分けるのはとても難しいですが、
前回ご紹介したように、開幕戦は固定式のコパムンでしたが、割と取替え式も使っていたようです。
もうお一方、
和司さんのモデルの「adidas」はどっち向きだろう…。14番の和司さんは珍しいですね。
松永選手の他にも、EURO PROはマリノスの選手に支給されていたのかもしれません。
ずいぶん長くなってしまいましたが、当時のデサントアディダスWORLD CUPモデルをもう一つ、
西ドイツ時代しか知らない私にとって、デサントアディダスは奥が深すぎます。
(追記)
早速追記ですが、永島選手のモデルは、
かかとの側面にモデル名があるタイプで、EURO LIGAというスパイクだと思われます。3マテリアルソールが青いタイプです。
確か、JEFのGKの加藤選手も使っていました。
(2023年5月24日)